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イラストレーションアドバイス

ゼロからのイラスト講座。お絵描きのナビになるような記事を目指します!

車輪の再発明

おはようおはよう!

長田ですぞ!


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モーションは未だに作成中。

サッカーと野球のトレーニングの本を買ってきて、連続写真を参考にしたりしました。


この、腕を突き出した所はモーションの一番最後。

アニメーションではエクストリームって言います。


どんな攻撃させたいかなーって立ちポーズからぼーっと考えて、元のポーズから出しやすそうなモーションのエクストリームを描きます。

格闘ゲームですんで、腕を出す前にあえての予備動作のフレームを用意します。

まだ描いてないんだけど、ここから中割りを入れる作業に入ります。


中割りを入れるときは指でパラパラと、最初の絵、間の絵、最後の絵を表示させるように紙を何度もめくって確認するんですけどもね。

イラストソフトのSAIではその指パラをどうあがいてもできません。

なので、先日クリップスタジオにソフトを転向しようかと考えて、EXを登録しました。


しかしさっぱりわからない!

使ってなかったからですね。

アドビのイラストレーターは幼い頃から使ってて、似たようなものだからフォトショとインデザインは扱えるんだけどさ。


でも、機能で比べると僕にあってるのはクリスタ一択なんですよね。



変なお話をしますが、僕はお絵描きがこれ以上上手くなりたいとはあんまり思ってないんです。

なんとなくそうなりたいなぁ、程度には思っていますけどもね。

できればイラストの上達より、イラストを使った何かをしたいタイプ。


絵が上手い基準っていうのは人によって考え方が色々あるかと思いますけど、僕の中では好きなポーズをとらせたり、アングルを変えたりすることを「画力」だと思ってません。


じゃあ何か、って言うとですね、知識だと思っています。



この前の足の講座に関しても同じことが言えます。

知らないものは描けないのであって、知っていれば描けるんですね。

画力っていうのは僕は、理想の線がブレない、塗り方が雑でない、画材を適切に扱える、見たものを正確に扱える事だと思います。


描くときっていうのは、どちらかというと頭を使います。

このアングルが描きたい、と漠然と考えた時、最初の頃の僕はまず第一に立体感、遠近感、大きさ、バランスなんかを考えていました。


最近はそれが変わってきています。

まずカメラの位置、環境の設定、光の位置、キャラクターをどの範囲まで描くかを重視します。


アニメや映画観ててもそうなんですけどね、動的な絵は、カメラは固定なんですよ。

固定されたシーンの中でキャラクターが動き回る。

もちろん、カメラを回したりもしますが、キャラクターが動いている時に無理に動かしたりすることはあまりない。

それは特別なシーンだからね。


基本的にはカメラは位置を固定する。

そのカメラに近づいたり離れたりするのは、その中の子たちの動きです。

すると一枚の絵に、数秒のストーリーができるんです。


まず紙の前に立つ僕らカメラマン。

僕らはカメラで被写体の子を捜してはいけない。


やがてそこにキャラクターが現れ、色々な動きをする。

その動きの一番いい所を撮影するのが、僕らカメラマンの仕事です。



なので、例えば砂浜で、白いワンピースの女の子が段差のある場所に腰をかけて手をこっちに差し伸べている一枚の絵があったとする。

その場合、カメラを固定した僕らの前に、まず体を右向き、顔を向こうに向け、座りながら夕陽を眺める彼女が映っている。

急に少し強めな風が左から右へ向かって吹いてきた

スカートと髪の毛が風に動いてサラサラと右へ。スカートはややなびく程度。

乱れかける髪を、彼女は右手で撫でて、カメラマンである僕の存在に気づく。

そして、、髪の毛を手でフワッと背に回す。

その手を軽く前に、手のひらを上に傾けながら僕に向けてくる。左手はやや背中の後ろ、地面を支える。身体は少し後ろに傾ける。

そして、笑顔で手のひらを開いて「こっち来なよ」という表情を移す。


ここで撮影。

すると、撮った被写体はどんなものになるでしょう?

予想がつきやすいと思います。


画面やや左側。右手は正面に向けるけど、少し下に傾けて、関節でしなりがある。手は親指をやや内側に、人差し指から小指までは自然と開き、反るように。手首は腕関節のしなりに合わせるよう、傾けすぎないくらいの向き。

肩は中央より左側。腕は彼女から見た僕の胸の辺りに向けて伸ばしている。

左腕の肩は体重を乗せているため右肩より上がる。彼女の目線よりやや下にいる僕からのアングルだ。

お腹より、背中の方が映る角度に上半身は見えるだろう。

首は髪を背中に流すときは下向きだったため、少しオーバーに傾いている。

左上から右下に流す視線から目は下に向ける。口角がほんの少しだけ上がっている。

髪は一度強くなびいた風が止みかけて、重力に合わせて下がり始めている。先端部分が最後についてくる。



いまこうやって描くと凄く長く思えるかもしれませんが、単純にどんなシーンを描きたいのか考えるときには脳でアニメーションが展開されるのです。

ただ、先ほども言ったように知識が絡んでくるため、より詳しく描くならどこが何によってどうなっているかを知らなきゃいけない。

手を突き出すポーズでさえ、身体全身に影響を与える立派な全身の動作です。

ワンピースの女の子のポーズは、手をこちらに伸ばす前に身体を動かして、伸ばしやすいポーズを保っています。

それはなんでかっていうと、キャラクターはこちらに気づいたときは視線だけの認識でのみ捉えましたけど、僕に興味を持ち、目的が産まれてから手を差し伸べようと考えてくれた。

手を伸ばすという動作が嬉しさによって行われるものであるから、体の動きは必ず大げさになるものなんです。


バレンタイン、チョコを渡す女の子がモジモジしながら出したシーンと、ええいままよ!って感じで恥ずかしさを押し殺して思いっきりこっちに渡そうとした結果のシーンでは、表情の同じイラストでも、肩のうき方や手の形、伸ばしきった関節や無理に引っ張られた服などでの違いが生じてくるのです。


だからストーリーを考える事はイラストに動的な要素を加える時には必須になるんですね。

その場合重要となるのは知識。画力じゃないんです。



画力っていうのは描いていればそのうち慣れがくるし、感覚である程度充分な力は手に入りますが、知識に関しては勉強以外に身につける術はありません。

勉強の時は画力とは違い、センスでどうこうなる問題じゃない。

こと意識に関して言えば、意図的にその部分に注目しなければいけないという目的がなければ勉強するきっかけすら産まれないものなんですね。


今先ほど書いたようなストーリーの意識は、あるイラストレーターさんの言っていたことを噛み砕いた解釈で載せたもので、僕も度々忘れてしまうことです。

ですから僕ができてるとは言えない…

でも、思い出して再び導入すると、全く今までの絵とは異なる良いものができるのですね。


意識っていうものをどうやって身につけるか。

これはもう、先人の知恵を拝借するしかない。

その先人の知恵を理解することは非常に難しいことなんですが、それこそが勉強なんです。


苦しい苦しいってやってきて、何言ってんのこいつは…なんてよく思います。

けど理解するまで実行する価値は確実にあるのです。


そういった知識をつける時、内容が難しいからといって、楽な方法をずーっと探し求める行動があります。

僕が今まで何回こうやって逃げてきたか…


元からあり、これがベストな練習方法だ、と先人から散々言われている事を無視し、とても大変な労力を使って、長く時間をかけてやっと「全く同じ結果」を何倍の苦労を賭して得る愚かな行為を、車輪の再発明と言います。

これは日本のみの諺ではなく、世界中である言葉なんですけどね。

紀元前3000年に生まれた車輪の技術は、その先の発明へと繋がるためにあるものなんですから、その車輪の効率の良い作り方は早めに理解して、早くその先へ行った方がいい。


ちなみにこの再発明で粗悪品を産み出してしまう更に愚かな行為を四角い車輪の再発明って言います。



イラストを学ぶときは兎に角描くのも重要ですが、時には実践よりも、理解をする努力が大切になってくるんじゃないかなぁ、なんて長田は思います。



本日はここまで!